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Dropbox流プロダクトマネージャーへの仕事の任せ方

スタートアップでは創業者がプロダクトマネージャーの役割を担い、プロダクトの意思決定に直接関わることが多い。組織規模が大きくなるにつれて創業者はプロダクトに割ける時間が少なくなり、専任のプロダクトマネージャーが採用される。

PMが創業者と同じレベルでプロダクトに関する意思決定できるようになるまで一定の時間を要し、PMはレビューを受けながら段階的に権限を移譲されていく。

創業者からPMへの権限委譲のプロセスはDropboxのケースが参考になる。

The most important thing Dropbox did to scale Product Management

以下抜粋して意訳する。

会社が小さかったときは創業者とCTOが全ての新機能をレビューしていた。会社が成長し、プロジェクトがいくつも立ち上がる中でトップが全ての機能について時間をかけてレビューするのは困難になった。CTOは各チームの状況を正確に把握できず、適切なフィードバックができなくなり、PMたちはフラストレーションを感じ始めた。そこでプロジェクトのフェーズについて簡単な定義をすることで、必要なフィードバックを得やすいようにした。

フェーズ0. どんな問題を解決しようとしているのか。なぜその問題を解決すべきか。

フェーズ1. どうやってその問題を解決するのか

フェーズ2. ソリューションはどう見えるのか

このフレームは以下のようなメリットをもたらした。

レビュー観点が明確になった

Dropboxの重要な価値観の一つに「細部にこだわる」というものがある。こだわるべき所は無数にあり、場合によっては後回しにして良いものもある。例えばごく初期のワイヤーフレーム中の文言表現などはそれにあたる。フェーズの定義が出来たことでレビュワーはどんなフィードバックが期待されているのか分かるようになった。 「おっとこれはフェーズ2ですべきフィードバックだね」と自分の観点が期待されているものと違うことに気がつけるようになった。

問題認識の合意と解決策への合意の区別が明確になった

ソリューションを考える前に、関係者間で解決すべき問題について合意しておくことはとても重要だ。さもないとなかなか実装に着手できかったり、チームは確信を持てないまま開発を進めることになる

組織の共通言語になった

大きなチームが効率的に動くには正確で一貫したコミュケーションが大切だ。 このシンプルなフレームが共通言語化されたことで組織の誰もがプロジェクトのフェーズを理解できるようになった。 「そろそろエンジニアのアサインが必要になりそうだ」とか「まだ色々変更がありそうだからマーケティング用の素材を集めるのは早いな」といったように、エンジニアリング担当やマーケティング担当がどのタイミングで自分たちが巻き込まれれば良いのか判断しやすくなった。

こうした変化はすぐに良い結果をもたらした

  • レビューは短時間になりフィードバックはより的を絞ったものになった
  • CTOからの権限委譲が進んだ
  • 会社が大きくなっても皆んながプロジェクトの進捗を把握し、その一員であると感じやすくなった

問題の特定はハンズオンで行い創業者とPMが目線を合わせ、解決策についてはPMに任せる、といったようにPMの成熟度やドメインへのキャッチアップ度合いに合わせて委任する範囲変えていくのが良さそうだ。

PMに権限を移譲していきたいスタートアップの創業者は(あるいはスタートアップで創業者と近い距離で働いているPMは)ぜひ参考にしてみて欲しい。

2019-07-31
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